三つの神社に詣でる風習が残る和歌山
紀伊國一之宮でもある。日前神宮(ひのくまじんぐう)・國懸神宮(くにかかすじんぐう)と伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)の三社を詣でる「西国三社参り」は西日本屈指と言われ、古くから多くの人々がお参りに訪れます。
地域で一番社格が高いといわれてきました「一之宮」。
紀伊國・和歌山には一之宮が三つあるとされ、そのうち二社が貴志川線沿線に鎮座しています。
余談ですが、残りのもう一社は伊都郡かつらぎ町にあります丹生都比売神社になります。
日前宮
日前宮(ひのくまじんぐう)・國懸神宮(くにかかすじんぐう)日前宮駅から徒歩約3分
日本でも有数の歴史を有し、創建2600余年の境内に二つの神宮を持つ珍しい神社で、二社をあわせて日前宮(にちぜんぐう)の名で親しまれています。
両大社の御神体は、天照大御神が天の岩窟に御隠れになられた際につくられた三つの鏡のうち最初と二番目の鏡だそうで、そのことは「日本書紀」に記されています。
わかりやすく説明しますと三種の神器である八咫鏡(やたのかがみ)に先立って作った鏡とされる、日像鏡(ひがたのかがみ)・日矛鏡(ひぼこのかがみ)をご神体とし、紀伊國一之宮として人々の崇敬を集めています。
敷地横にはひのくま幼稚園が隣接しています。
(日前神宮)
(國懸神宮)
(正面入り口の鳥居)
(ひのくま幼稚園)
竈山神社
竈山神社(かまやまじんじゃ)竈山駅から徒歩約15分
竈山神社は、神武天皇(初代天皇)の長兄であるお兄さんの彦五瀬命(ひこいつせのみこと)が亡くなられたところに建てられた神社(現在の位置は少しだけ移転しています)その背後にはその陵墓があり、国家安泰や世界の平和と発展を守っているといわれています。
それと村社から戦前では最も位の高い官幣大社まで昇格した唯一の神社です。
いわば出世の神様とも言えます。もし、この神武天皇のお兄さんが戦死しなかったら、その方が初代の天皇になっていたとも考えられ、本当に凄い神社です。
伊太祁曽神社
伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ) 伊太祁曽駅から徒歩約5分
伊太祁曽神社の御祭神・五十猛命(いたけるのみこと)は日本国中に木を植えた神様として崇められていて、実に本国経営の祖神であり、紀伊国一宮です。
まさに木を植えて環境良化した神様です。
この伊太祁曽神社には、悪神に追われた大国主命が五十猛命の手助けで、木の股くぐりをして助かったという伝説もあり、境内にその木の股くぐりができる大きな木が置いてあります。
境内山中の井戸より湧く水は「いのちの水」と呼ばれ、古来より飲むと活力を得ると伝えられています。
(丸太の木をチェーンソーで作った干支の置物です)
(木の股をくぐりができる木です。)
(このようにくぐります。)